センスと才能の正体を知れば、自分の可能性をまだまだ拡げられる。

「才能はありますか?」「センスはありますか?」と聞かれたら、あなたはどのように答えるでしょうか。

「はい!私は才能に満ち溢れてます!」と答える人は少ないのではないでしょうか。好きなことはあるけど、才能という大それたものではないと思うかも知れない。

子供の頃は色々な夢を持っていたはずの人でも、歳を重ねるにつれて「どうせ私には才能が無いから無理」「センスないからなぁ…」という思い込みを持つようになり、夢や目標を諦めてしまう人も少なくありません。

才能とセンスの本質は何か

「才能」と「センス」という言葉を私たちはなんとなく使っています、もちろん意味はわかるけど、その本質がなんなのかということを理解してないで私たちはそれらの言葉を一つの概念として捉えて使っています。

「君達には才能もセンスもあるんだ!」なんて言われても、いまいちピンとこないのは、才能やセンスの正体を知らないからです。

概念としか理解していないのにも関わらず、「私にはセンスがないから・・・才能がないから・・・」と、私たちは時に翻弄されたり、諦めを感じたりしてしまうのは、少し勿体無いと思いませんか。そして、もし自分にセンスや才能があると気がつけたら、それらを存分に活かすことができると思いませんか?

私たちはセンスや才能という言葉を日常的に何気なく使っています、そして多くの場合、先天的に与えられた特別な能力のような使われ方をしています。

そういった”特別な能力”という定義で使われるのであれば、ほとんどの人が「自分は凡人であり特別な能力は持っていない」と思ってしまうのではないでしょうか。

持って生まれた才能というものは本当にあるのだろうか。

メジャーリーグで活躍し、2019年に引退を発表したイチロー選手は、世界的な野球選手と言っても過言では無いですが、彼は、野球の才能を持って生まれてきたのだろうか?

野球は人為的に創られたスポーツです。もちろん体を動かすものなので、運動神経などはあるかもしれませんが、自然の中から「野球の才能」が生まれてくるというのは考えにくい。 

イチローは小学校の文集に「僕は365日のうちに360日は野球の練習をしている、だから絶対にプロ野球選手になれる」と書いたそうです。

そして幼少期に父親と共にしていた練習も「50球前後のピッチング」「70個のボールを3セット、約200球打つティーバッティング」「内野ノック50球」「外野ノック50球」「フリーバッティング」。そして、もっと速い球を打てるようになるために、バッティングセンターでバッターボックスより前に出て打つという練習をしていたという逸話も割と有名です。

努力の人だとか、努力が大切だとか、人より練習しろとか、そういうことを言いたのではなく、なぜ彼がここまで出来たのかということに着目して欲しい。

イチローを行動に駆り立てたものは一体何だったのか。

ここまで野球に夢中になることができた要因として、まず第一に「野球が大好きだった」ということが挙げられると思います。しかもその「好き」は野球少年たちの中よりもダントツに好きだったということが前述した練習量をこなした事実からも見受けられます。 

あなたも寝食を忘れて”好きなこと”に夢中になった経験はあるのではないでしょうか。その時のことを思い出してみると、全く苦痛を感じないで継続できたのではないでしょうか。もしそれが好きではないことであったとしたら、苦痛で仕方ないですよね。

まず大事な要素として「好き」であることがまず挙げられます。
もう少し身近な例で考えてみましょう。

ファッションセンスを分解してみる

「ファッションセンス」という言葉。誰でも聞いたことがある言葉ですし”なんとなく”どのようなモノか想像つく言葉でもあります。これを徹底的に紐解いて考えてみましょう。

簡単に言うと洋服をお洒落に着こなしている人をイメージしますよね。ファッションセンスがある人は、生まれながらに洋服のセンスが良かったと思いますか?そんな訳ないですよね。そもそも人間なんて服来て生まれてきません。 では、何が人と違うのでしょうか?

ファッションセンスのある人の思考と行動を分解してみると、やはり先ほどのイチローの例と同様に「ファッションが好き」ですよね。 それから、彼らはどの様な行動をしているのでしょうか。

・お店に行って最新の流行をチェックする
・店員さんと話をする ・ファッション雑誌を読む
・街でファッション観察をする
・ファッションショーへ足を運ぶ

これらの行動に共通することがあります。

それは「情報収集」です。ファッションセンスがあると言われる人は、普通の人よりも圧倒的にファッションに関する情報を集めています。理由は「ファッションに興味があり、好きで、もっとオシャレになりたい。」これが動機です。

ファッションセンスのある人というのは、ファッションがとにかく好きであり、情熱を持っている。そして、その好きな事に対して誰よりも情報収集している。その結果として人よりもオシャレにアウトプットすることができるのです。

この例からわかるように、インプットなしでは、アウトプットすることはできないのです。

改めて考える才能とセンスの定義

そこで私は以下の2点を才能とセンスの定義としてみました。

好きな事や目標があること=才能

好きな事や目標に対する行動(インプット)の量のこと=センス

この定義が正しいかどうかはわかりませんが、このように捉えることができれば、自分にも才能やセンスがある、仮に今持っていなくても今からでも作れるんだという考えを持つようになれるのではないでしょうか。

そして、好きな事や目標に対して、情報収集したり様々な経験をすることに対して「どうせ俺には才能もセンスもないし・・・」とあきらめるのではなく、一歩踏み出す勇気が湧いてくる。

興味のないもの、好きでもないもの、目標でないものに対しての情報収集は苦痛を伴います。それを人は努力といいます。だから私は努力は大嫌いです。

ファッションに興味が無い人にとってファッションに関する情報収取は苦痛ですが、ファッションが好きという人にとっては苦痛ではないはずです。好きなことや目標とすることに対しての情報収集というのは、仮に肉体的に疲れることはあっても精神的には充実しているはずです。

才能の棚卸しをしよう。

好きな事や目標があること=才能
好きな事や目標に対する情報収集などの行動(インプット)の量のこと=センス

この定義で、あなたの才能の棚卸しをしてみてはいかがでしょうか。

たくさんの才能があなたに埋まっていることがわかるでしょう。「才能が無いから」「センスが無いから」と自分の可能性に蓋をするのは今日で終わりにしましょう。

古澤慎之介
古澤慎之介プロデューサー・編集長

ULL編集長、マーケティングのノウハウと、エネルギーマネジメントを武器に、組織課題の発見と解決プランの策定、さらには実行する際のチームビルドと人材育成までを支援。
“日本にもっと「イイ顔」している人を増やしたい“という想いのもと、広告会社、エンタテインメント会社での経験を経てマーケティングディレクターとして独立。マーケティング課題の発見と、ソリューションの提案だけでなく、実行できるようメンバーの育成、チームビルディングまで行う。自身の実践的な体験からエネルギーマネジメントという独自の人材育成の理論とコーチングの手法で、人のポテンシャルを最大化し組織の本当の力を引き出す。

一般社団法人グローバルリーダーシップコーチング協会(GLC)の立ち上げで出会った藤井義彦氏と世界で活躍する講演家のジムバグノーラ博士をメンターとして師事、2018年、ジムバグノーラ博士より「PhB・マスター・プラクティショナー」として認定される。


【活動領域】
●マーケティング戦略 ●組織変革・チームビルディング ●パーソナルブランディング ●コーチング ●PhBマスタープラクティショナー ●クレイセラピー(国際クレイセラピー協会認定クレイセラピスト) ●エネルギーマネジメント