承認欲求のラットレースから逃れて、解放されるたった一つの方法。

承認欲求をこじらせてる人々の陥っている罠。

毎日、色々な人と仕事をしたり、話を聞いていたりすると、無駄に心身を疲れさせている人が本当に多いなと感じることがある。以下をご覧ください。

・いつも自分の正しさをムキになって主張してしまう。
・正しさに合わない相手がいると必要以上に攻撃になってしまう。
・自分と合わない人の悪口を本人のいないところで言う。
・自分の意見を否定したりする人を排除しようとする。

 「あーいるいる。」と思いませんか?もしかしたら、あなた自身も、ついついこんなことをしてしまったことがあるかもしれません。これらの行為の多くの場合は、自分の価値を他人の評価で証明しようとする行為で、「僕をみて!」「私をみて!」「認めて!」「尊敬して!」という承認欲求を満たすことを目的とした行動です。”目的とした”と言っても、本人はそういうつもりがないのが人間の無意識の欲求の怖いところですね。

これらの行動は、エネルギーマネジメントの観点からみていると、あまりよろしくなく、彼ら自身の内側から悲鳴のように思えます。

承認欲求というのは、認められたい、尊敬されたいという人間誰もが持っている欲求なのですが、この欲求を拗らせている人がとても多いと感じる。

承認欲求の満たし方を誤っていると無限ループで疲弊する。

承認欲求というのは、誰かに認められたり、尊敬されたりしたい欲求と思いがちですが「誰か」というのは、半分合っていて、半分間違いなのです。

誰かに褒められたり、認められたり、尊敬の意を伝えられたりすると、私たちの心は喜びます。そういう時は何か嬉しさが込み上げてきたり、気持ちがよくなるかもしれません。何かしらの「心地よさ」を感じるかと思います。これは無意識の反応です。無意識の反応は、意識的に出すことはできません。

ですから、誰かに褒められたり、尊敬されたりすると、承認欲求が満たされます。ただし、大事なポイントは、”その場だけ”満たされるということです。つまり短期的な効果しかなく、満たされたような気がするだけです。

この短期的な効果しかない「他人からの承認」は前述したように短期間の心地よさを得ることができます。これに味をしめて、人は褒めてもらうような行動をしたり、尊敬されようと頑張ります。ここまでは悪い効果ではありませんが、これをこじらせると、冒頭に書いたような、自分を否定する人を攻撃し始めたり、認めてくれない人を排除したりする行動をするようになります。

会社で役職がつくと、偉そうな態度をするようになる人がいます。自分本来の力に役職の力が上乗せされて、みんなが必要以上に「褒めたり」「媚びたり」「ゴマ擦ったり」をしてくれます(本気かどうかは別として)。上になればなるほど、自分の本来の力量以上にそういう役職の力が加わります。そうなると、まあ余程のことがない限り、みんながちやほやしてくれるわけです。(本音かどうかは別として)

会社で役職者が自分の周りに「YESマン」しか置かなくなるなんていうのも典型的な例ですね。有能なリーダーは、自分に同調するよりも、むしろ違う意見を言ってくれる人を近くにおくものです。

いわゆるマウンティングと呼ばれるものも「承認欲求」を拗らせている人そうです。会社でもそうですし、ママ友の集まりなんかでもよくマウンティングの話が聞こえてきます。

これらは全て「他人に認められたい」「尊敬されたい」という承認欲求がこじれた症状です。

SNS依存、仕事依存、セックス依存、これらも承認欲求のこじれ。

「映え〜!」なんて言いながらタピオカミルクティーを写真に納め、SNSに投稿する。レストランで出てきた料理を片っ端から撮影してSNSに挙げる。そういう光景をみてうんざりする人もいるでしょうし、「SNS疲れ」なんて言葉もある。

SNSで必死に発信している人たちが必死に集めているのが「いいね!」だ。投稿したらば「いいね!」がどれだけつくかが気になってしょうがない、否定的なコメントなんてつこうものなら、「SNSでは楽しくやるものです!」なんて意味のわからない反論をしたりする。

「いいね!」という承認をみんなからしてもらえる承認欲求中毒なのです。しかし、いくら投稿しても、いくら「いいね!」をもらったとしても、先ほどお伝えしたように、他人からの評価は一時的な心地よさしか手に入らない。だから絶えず映えを探しては投稿するのです。

同様にビジネスマンの中にも、承認欲しさに熱心に仕事をしている人もいます。褒められるからというよりも、そうしていないと自分の存在価値を証明できないと思っている節があります。これは仕事をしているときは満足感があるのだが、休みの日などは空虚感に襲われたりしていたりする。体を壊してしまうケースや、自分の人生の長期ビジョンを考えたりするときに、「なんのために生きてるんだろう」なんていう問いにぶつかり我に返るというケースがある。仕事を一生懸命やっているというだけではわからないが、いつもなんとなく疲弊している。

男女問わず、セックスに依存している人も承認欲求を拗らせていることが多い。特に、一夜限りの関係が多い人、次から次へと相手を返るようなタイプがそうである場合が多い。これは単にセックスの快楽に溺れているのではなく、「受け入れられた」「求められた」という事実を欲しているケースがほとんどなのだ、だからセックス自体での満足はなく、行為が終わったら帰りたくなったり、虚しさに襲われたりする。いっときの承認欲求を満たすだけで、それが短期的なものであるからこそ、そういう感情が湧いてくる。

もはやこれらの3つは、完全に中毒症状だ。短期的にしか満たされないがゆえに、その悪魔の蜜を吸おうと、何度でも繰り返しているケースが多い。

一時的な承認欲求を求めるラットレースだ。

一生このラットレースをやって過ごすのも悪くはないが、もう疲れたという人は、正しい承認欲求の満たし方を知り、大切にする必要がある。

あなたが本当に承認されたい相手とは。

誰かにSNSでいいねをもらおうが、どれだけ人に仕事で評価されようが、何人とセックスしようが、一生あなたの承認欲求は満たされることはない。

あなたが本当に承認されたいのは、他ならぬあなた自身からだ。自分で自分を肯定できる、認める、愛せることができたとき、あなたは承認欲求の罠から解放される。

他人から評価されようとしているのは決して悪いことではないが、自分で自分を評価承認できることができない限りラットレースからは抜けられない。他人からの評価が欲しいのは、何よりも自分が大丈夫であるという証拠が欲しいからに他ならない。いいね!もらった、だから私は大丈夫。仕事で褒められた、だから私は大丈夫。私を求められた、だから私は大丈夫。一時そう思えても、自分で自分を肯定できていなければ、また外側に確認しに行く。何度でも。

これこそが承認欲求のラットレースの構造だ。

いいところも悪いところも含めて自分にOKを出そう。

自分のあらゆるところが好きと思える要素ではないかもしれない、人は誰でもコンプレックスを持っているし、気に入らないところもあるかもしれない。それはあなたが、誰かになろうとしているからだ、誰かと自分を比較をしたとき、あっちの方がいい、こうあるべきという基準となる概念ができてしまう。特に情報量が多い現代社会の中では、何かしら秀でた人にスポットが当たる、成功者の像としてそれが植えつけられると、ますます自分にないものに目が行きがちだ。

人との比較をしない、今あるものにまずOKを出していくのが自己承認への第一歩だ。

コーチングをしていると多くの人はこの部分でこじれているケースが多い。そこから解放されただけでも、自分らしさを増し、行動にも輝きを増す。

自分が大丈夫である証拠探しに夢中になりすぎずに、自分で自分に OKを出してあげることを習慣化していけると、また見えてくる世界が変わるかもしれません。

あなたが、あなた自身を受容し、愛し始めたとき、あなたは、人との比較を自然としなくなるでしょう。

あなたが、あなた自身を受容し、愛し始めたとき、あなたは、他人をもっと信頼できるようになるでしょう。

あなたが、あなた自身を受容し、愛し始めたとき、あなたは、もっと自分らしく生きようと心に誓うでしょう。

あなたが、あなた自身を受容し、愛し始めたとき、あなたは、対人関係がとても楽になってくるでしょう。

自分は大丈夫だという”証拠探し”に飽きたら、自分を承認するという視点を持ってみてはいかがでしょうか。自己受容、自己承認は、他人への信頼や共同体感覚、貢献感など他者を通じて心が喜ぶ感覚を得ながら生きるための土台となってくきます。

古澤慎之介
古澤慎之介プロデューサー・編集長

ULL編集長、マーケティングのノウハウと、エネルギーマネジメントを武器に、組織課題の発見と解決プランの策定、さらには実行する際のチームビルドと人材育成までを支援。
“日本にもっと「イイ顔」している人を増やしたい“という想いのもと、広告会社、エンタテインメント会社での経験を経てマーケティングディレクターとして独立。マーケティング課題の発見と、ソリューションの提案だけでなく、実行できるようメンバーの育成、チームビルディングまで行う。自身の実践的な体験からエネルギーマネジメントという独自の人材育成の理論とコーチングの手法で、人のポテンシャルを最大化し組織の本当の力を引き出す。

一般社団法人グローバルリーダーシップコーチング協会(GLC)の立ち上げで出会った藤井義彦氏と世界で活躍する講演家のジムバグノーラ博士をメンターとして師事、2018年、ジムバグノーラ博士より「PhB・マスター・プラクティショナー」として認定される。


【活動領域】
●マーケティング戦略 ●組織変革・チームビルディング ●パーソナルブランディング ●コーチング ●PhBマスタープラクティショナー ●クレイセラピー(国際クレイセラピー協会認定クレイセラピスト) ●エネルギーマネジメント