社会人になったはずなのに、いつの間にか会社人になっている人の危うさ。

「社会人」と「会社人」あなたはどっち?

社会に出た時のことを思い出してほしい、こんなことをしてみたい、こんなビジネスを手がけたい、こんな大人になってみたい。そんな気持ちで社会に出た人が多いのではないだろうか。

夢を持ち、目標を持ち、希望を持ち、社会人になったはずだ。

今はどうだろうか。当時のようなワクワクするような夢や希望を持っているだろうか。
毎日の通勤や多忙な仕事や人間関係に疲れ果てて、月曜日が来るのが憂鬱だという人もいるかもしれない。

私は社会人を「社会をつくる人」と定義している。アルバイトだろうが、正社員だろうが、経営者であろうが、自らが「こんな社会をつくりたい!」と思って日々活動している人のことを「社会人」と定義している。

「社会人」になったはずがいつの間にか「会社人」になってしまう人たち。

最初は夢や希望を持って社会人になったはずなのに、いつの間にかそんな想いはどこかへ消えてしまい、上役の顔色を伺い、毎日神経をすり減らして日々のタスクをこなし、居酒屋で仕事や上司の愚痴をこぼしストレスを発散する。そんな人も少なくないように思える。

日本の経済はもはや成熟し、どこもかしこも右肩上がりの成長というわけにはいかない、必然的に企業は効率化を進め、システムとして機能的な組織を作り上げる。そうなると、仕事の縦割り化細分化が進み、担当者は”部分的”な仕事が多くなってくる。効率化の行き着く先は、硬直化である。そういう側面があるがゆえに、会社最適になっていくのは仕方ない部分もある。

社会への貢献を糧にできるのが「社会人」、会社からの評価だけが喜びの「会社人」の健康リスク。

会社員が全員「会社人」ということではない。会社という機関を通じて社会にどんな影響を与えているのかを意識し、それが喜びになり、原動力となっている人は紛れもない「社会人」だ。しかし、会社から評価されることだけがやりがいとなっている人は気をつけたほうがいい。

もう一度、自分の仕事がどんな社会貢献に繋がっているのか、どんな人の役に立っているのかをよく思い出してほしい。間接部門だとしても、その会社が健全な経営をしている中で事業を通じてどんな社会づくりに貢献しているのか、そして、その一翼を担っていることを意識するだけでも、見えてくる世界は違ってくる。どうしても多忙だと目先の作業や人間関係に目が行き、心が疲弊してしまう。

「社会人」は体は疲れても心は疲れない。

会社という機関通じて社会に対してどのような影響をもたらせているのか。そういうことを意識し、誇りを持って自分の業務を遂行している人は、どれだけ多忙だろうが、心は疲れない。体は疲れることはあるが、心は疲れるどころかむしろ元気になっていく。

ストレス社会と言われ、心の病にかかる人も少なくないこのご時世、「会社人」が増えているのではないかと懸念している。自分は会社を通じてどのような社会を作っているんだと、一度立ち止まって考えてみるのも良いかもしれない。心の疲れは必ずと言っていいほど、体に何かしらの悪影響を及ぼす。

仕事以外での社会活動もおすすめ

仕事は飯を食うための仕事と割り切っている人もいるかもしれません。そういう人には、是非自分の関心のあることで、社会づくりになるようなボランティアや副業をやってみることをおすすめしたい。自分が社会の役に立っていると感じれることは自分自身のエネルギーの源泉になる。

何をしていいかわからない時は

何をしていいかわからない時は、「自分はどんな社会をつくりたいだろうか?」「自分の子供にどんな社会を見せていきたいか?」と問いてみるといい。例えば、貧富の差がない社会をつくりたいでもいいし、多様性に寛容な社会をつくりたい、でもいい、捨て猫・捨て犬がいない社会をつくりたい、でもいい。そのために何ができるか、そのために自分のどんな能力が活かせるかを考えて、どんな小さな一歩でもいいから踏み出してみてほしい。

あなたは社会人ですか?会社人ですか?社会に対して当事者になろう。

自分自身にそう問いかけてみてください、そしてもし「会社人」の傾向があるのであれば、今一度自分のビジネスの本質を思い出してほしい、自分が関わっているビジネスがどのような人を喜ばせ、どのような社会づくりに貢献しているのかということを。そして、どんな形であれ、その事業に関わっていることを誇りに思うこと。

どうしてもそれを仕事に見出せない人は、どんな小さなことでもいいから、社会づくりになるライフワークを1つ取り組んでみる。

心のエネルギーを充電するためには、社会に役に立っていると実感すること、そして自分が生きたい社会をつくっているという当事者として社会に関わることが大切。

もしあなたの心が疲弊しているなら、是非意識してみてほしい。

古澤慎之介
古澤慎之介プロデューサー・編集長

ULL編集長、マーケティングのノウハウと、エネルギーマネジメントを武器に、組織課題の発見と解決プランの策定、さらには実行する際のチームビルドと人材育成までを支援。
“日本にもっと「イイ顔」している人を増やしたい“という想いのもと、広告会社、エンタテインメント会社での経験を経てマーケティングディレクターとして独立。マーケティング課題の発見と、ソリューションの提案だけでなく、実行できるようメンバーの育成、チームビルディングまで行う。自身の実践的な体験からエネルギーマネジメントという独自の人材育成の理論とコーチングの手法で、人のポテンシャルを最大化し組織の本当の力を引き出す。

一般社団法人グローバルリーダーシップコーチング協会(GLC)の立ち上げで出会った藤井義彦氏と世界で活躍する講演家のジムバグノーラ博士をメンターとして師事、2018年、ジムバグノーラ博士より「PhB・マスター・プラクティショナー」として認定される。


【活動領域】
●マーケティング戦略 ●組織変革・チームビルディング ●パーソナルブランディング ●コーチング ●PhBマスタープラクティショナー ●クレイセラピー(国際クレイセラピー協会認定クレイセラピスト) ●エネルギーマネジメント